お盆帰省で分かった「親の変化」。空き家の新ルールと「住まいのエンディングノート」
miya227/shutterstock.com
住まい

お盆帰省で分かった「親の変化」。空き家の新ルールと「住まいのエンディングノート」

「管理不全空家等」で固定資産税の優遇解除も、相続登記の義務化とあわせて解説

執筆者熊谷 良子LIMO&ホーム編集部記者/ 相続診断士 / ガーデンコーディネーター/証券外務員二種資格
09:06
お盆帰省で分かった「親の変化」。空き家の新ルールと「住まいのエンディングノート」
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この記事はここがポイント

  • 帰省時に親の「衰え」を実感した人は74.2%。例年、お盆明けは老人ホーム相談が約3割増える傾向も。
  • 国土交通省が2024年6月に公表した「住まいのエンディングノート」で、名義・財産の整理から空き家対策まで1冊でカバーできる。
  • お盆の帰省時に一緒に項目を埋めることで、親のプライドを傷つけずに対話をはじめられる。

今年もお盆に、実家へ帰省された方は多いのではないでしょうか。

玄関を開けたとき、一緒に食卓を囲んだとき、「歩くペースが遅くなった気がする」「部屋の隅に、昔はなかった新聞紙や空き缶がたまっている」——そんな小さな違和感を覚えた方もいるかもしれません。

実はこの違和感、あなただけの気のせいではないかもしれません。

LIFULL介護の調査では、別居する親と対面で会った人の74.2%が、親の「衰え」や違和感を実感しているというデータもあります。この違和感を放置すると、実家のゴミ屋敷化や、相続後の空き家化に発展することも少なくありません。

そこで注目してみたいのが、国土交通省が日本司法書士会連合会・全国空き家対策推進協議会と共同で公表した「住まいのエンディングノート」です。実家という「住まい」の将来を、親のプライドを傷つけずに話し合うための公式ツールで、その中身と使い方を詳しく解説します。

お盆で気づいた「親の変化」――実家と空き家に忍び寄るリスク

この違和感を「様子見」したままにすると、実家は片付かなくなり、やがて相続を経て空き家になっていく——そんな連鎖が、複数の調査から見えてきます。

親の「衰え」に気づく帰省時

老人ホーム検索サイト「LIFULL介護」の調査によると、別居する親と対面で会った人のうち74.2%が「衰え」や違和感を実感しているといいます。

歩行・運動機能の変化を感じた人は約7割、記憶・認知機能の変化を感じた人は半数以上にのぼりました。

同調査では、例年の傾向として、お盆期間中と比較し、お盆明け翌々週の老人ホーム問い合わせ件数が約1.3倍(約3割増)に急増するともいいます。

出所:株式会社LIFULL『お盆帰省では、親の”衰えサイン”の見逃しに注意!「帰省時の親の衰え・違和感についての意識調査」をLIFULL 介護が発表』(2026年7月16日)

実家の「ゴミ屋敷化」を招く体力の壁

「訳あり物件買取プロ」の調査結果によると、実家がゴミ屋敷化した原因の1位は「体力の低下」(22.5%)でした。

日々のゴミ出しや重い荷物の整理は、高齢の親にとって想像以上に負担の大きい作業なのです。

また「認知機能の低下」(7.7%)、配偶者との死別(7.4%)、他人との交流減少(5.7%)といったシニア特有の理由も挙がっています。

出所:AlbaLink/訳あり物件買取プロ【実家がゴミ屋敷化した理由は?】子ども世代418人のリアルな苦悩と対策をアンケート調査

相続を経て増える「空き家」

使い道のない「純粋空き家」は、2000年の212万戸から2023年には386万戸へと1.8倍以上に増加しました(※1)。

背景には、被相続人(亡くなった方)が80歳以上だった割合が1989年の約4割から2019年には約7割にまで上昇した「老老相続」の広がりがあります(※2)。

こうした将来のトラブルを防ぐカギとして注目したいのが、国土交通省が推奨する「住まいのエンディングノート」です。

※1:三井住友信託銀行 調査月報2026年1月号「都道府県別に見た『純粋空き家』の動向」
※2:資産形成白書2025(大和アセットマネジメント、P.29「少子高齢化がもたらす相続年齢の変化」)

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熊谷 良子LIMO&ホーム編集部記者/ 相続診断士 / ガーデンコーディネーター/証券外務員二種資格

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