この記事はここがポイント
- 【チェリーセージ】繊細な見た目に反してとにかく丈夫!長く咲くナチュラルな花が魅力
- 【アルテミシア パルファムドゥエチオピア】近づくだけでいい匂い!癒やしのシルバーリーフ
- 【ニオイバンマツリ】1株で紫~白のグラデーションが楽しい!25年育てている甘い香りの花
本格的な夏の到来。厳しい暑さにバテてしまいそうになりますが、お庭やベランダからお花のいい香りがふわっと漂ってくると、それだけで心がスッと癒やされた、という経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は「夏に咲くいい香りの花」をテーマに、実際にいい香りの花が咲く植物を育てている3名の方にお話を伺いました。
「本当に植えてよかった!」と太鼓判を押す、ガーデナーさんたちのリアルな栽培エピソードをご紹介します。
【チェリーセージ】繊細な見た目に反してとにかく丈夫!長く咲くナチュラルな花が魅力
Yさんのチェリーセージ
最初にお話を伺ったのは、関東平野部の西向きのお庭で「チェリーセージ」を地植えで育てているYさんです。
Yさんがチェリーセージを迎え入れたのは、2024年の母の日前後とのこと。生花店で15センチほどの小さなポット苗を購入してから、今年で3年目を迎えます。今ではなんと1mほどにまで立派に成長したそうです。
開花時期について伺うと、「6月頃から咲き始め、7月初旬ごろがピークになります。8月に入ってからも花数は減りますが咲き続けていますよ」とのこと。夏の暑い時期に長く花を楽しめるのは嬉しいポイントですね。
Yさんが特に気に入っているのは、「可愛らしくて繊細なビジュアルでありながら、植えっぱなしで育つ丈夫なところ」。真夏の直射日光や西日が当たる過酷な環境でも、元気にたくましく育っているそうです。
また、「赤い花は目立ちすぎてしまうこともありますが、チェリーセージの赤はナチュラルで、周囲に自然と溶け込む絶妙な存在感も好きです」と、魅力を語ってくださいました。
チェリーセージは、低木のようにたくましく大きく育つ多年草。関東平野部より南の暖かい地域なら、特別な防寒対策をしなくても冬越しできるため、植えっぱなしで毎年甘くフルーティーな香りの愛らしい花を楽しめます。
Yさんがおっしゃっていたように、可愛らしく繊細な見た目なのに丈夫で育てやすく、毎年長い期間花を咲かせてくれるのが嬉しいですね。冬は切り戻して少し株を休ませてあげると、翌年も綺麗な株姿でたくさんの花を楽しめますよ。
【アルテミシア パルファムドゥエチオピア】近づくだけでいい匂い!癒やしのシルバーリーフ
Nさんのアルテミシア パルファムドゥエチオピア
続いては、神戸市にお住まいのNさん。ベランダの寄せ植えで「アルテミシア パルファムドゥエチオピア」を楽しんで約半年になります。
アルテミシアの魅力は、なんといってもその香りと美しいシルバーリーフです。Nさんも「繊細なリーフがかわいくて、本当に近づくだけでいい匂いがするんです」と絶賛。
ご自宅での開花時期は5月末から6月中旬ごろ。花が終わったタイミングが分かりづらくそのままにしていたそうですが、「雨で濡れてしまい、傷みそうになった時にカットしたので、今は背が低くなっています」と、梅雨前のリアルなお手入れの様子も教えてくださいました。
生育が旺盛で、鉢底から根が出た春前と梅雨前の2回、植え替えをおこなったというNさん。西日が強く当たるベランダに置いていたため、暑くなるにつれて下葉が枯れてきてしまったそうですが、なんとか今後も長く楽しみたいとお話しされていました。
アルテミシア パルファムドゥエチオピアは、香水を意味する「パルファム」が名前に含まれていることからもわかるように、とてもいい香りの多年草です。
高温多湿や蒸れに弱いため、風通しのよい場所で乾燥気味に育てるのがコツ。基本的には日当たりのよい場所を好みますが、真夏は風通しのいい半日陰に移動させてあげるなど、環境に合わせて置き場所を工夫してあげると長く楽しめますよ。
【ニオイバンマツリ】1株で紫~白のグラデーションが楽しい!25年育てている甘い香りの花
Iさんのニオイバンマツリ
最後にご紹介するのは、関東平野部でなんと約25年もの間「ニオイバンマツリ」を大切に育てているIさんです。ご近所で見かけて気になり、名前を聞いて探し、購入したのだとか。当時としては珍しいお花だったそうです。
メインの開花時期は春頃から6月にかけてですが、7月でも1〜2輪ほど咲いていることがあり、最近でも花を見かけたと教えてくださいました。
Iさんがニオイバンマツリに惹かれ続けている理由は、「同じ株で多色の花が咲くのがおもしろく、色も可愛いところ」。そして何より「香りが良く、手がかからない」こと。咲き始めの濃い紫から白へと色が変化していく様子と甘い香りは、毎年の楽しみになっているそうです。
現在は玄関先に鉢植えとして置いています。購入当時は2株あり、1つは地植えにしたものの、寒さが原因だったのか枯れてしまったという苦い経験も。残ったもう1株は、西日は当たるものの庇(ひさし)や外壁があって、霜や寒風をある程度避けられる玄関先に置いていたため、環境があっているのか、長い間元気に育ってくれているそうです。
ニオイバンマツリは花色の変化が美しい低木。玄関先に置かれているとのことで、毎日玄関を通るたびにいい香りを楽しめそうです。
熱帯植物で寒さには少し弱いため、霜が頻繁に降りる地域では防寒対策が必要になります。Iさんのお宅のように、庇(ひさし)があって霜に当たらず、日光が差し込む場所はまさにベストポジションかもしれません。
リアルな栽培経験談を参考に、いい香りの花がある生活を始めませんか?
実際に植物を育てている3名の方のリアルな栽培エピソードをご紹介しました。
皆さん共通しているのは、植物にとってはやや過酷な環境である「西日が当たる場所」で育てているということ。それぞれ工夫しながら、香りや花色の変化を楽しんでいる様子が伝わってきました。
「丈夫で手がかからない」「長く花を咲かせてくれる」などの育てているからこそわかるリアルな声は、これからお花を育ててみたいと思っている方にとって、何よりの参考になるのではないでしょうか。
皆さんの体験談を参考に、ご自宅のお庭や玄関先、ベランダなどに「いい香りの花」を取り入れてみてはいかがでしょうか。
樹木医、1級造園施工管理技士。テーマパークの植栽管理業務に7年間従事し、植物のメンテナンスや樹木診断、空間演出に携わる。現在はくらしとお金の経済メディア「LIMO」にてガーデニングおよびアウトドア分野の記事執筆・監修を担当。
