この記事はここがポイント
- 床の余白を意識し、小さな鉢は棚へ、床置きは厳選する配置。
- プラントスタンドやハンギングで高低差をつけ、視線にリズムを生み出す配置。
- 鉢の色や素材をインテリアに合わせ、動線や視線の抜けを遮らない工夫。
観葉植物を置いて部屋をおしゃれにしたいのに、なぜか狭く見える……。そんなときは、植物そのものではなく置き方を見直してみましょう。
ポイントは、植物の数だけではありません。床の見え方、高低差、家具とのバランス、普段の目線、視線の抜けなど、空間全体で考えることが大切です。
今回は、インテリアライターの視点から、やりがちなNG配置と、垢抜けて見せるコツを紹介します。
観葉植物で部屋が狭く見えるのはなぜ?
植物を置くこと自体が部屋の狭さの原因ではありません。
配置の方法により、「床の見える面積が減る」「視線が遮られる」「植物の高さや並びが単調になる」ことで部屋が狭く見えたり、なんだか垢抜けないなという印象になります。
植物を置いたときの空間のバランスや既存のインテリアとの相性を考えてレイアウトすることが大切です。
やりがちなNG配置5選
① 植物を無計画に分散させる
植物を少しずつ買い足して、窓辺・棚・テレビ横・テーブル脇……と、部屋の各所に「なんとなく」配置すると、視線があちこちに散り、まとまりのない印象になることがあります。
- 近い位置にある植物は1つのグループにまとめる
- 大きい鉢・中サイズの鉢・小ぶりの鉢を組み合わせて配置する
- 部屋全体の視線の流れを意識する
など、ひと工夫加えることで、空間がぐっと引き締まり、洗練された印象になります。
たくさんの鉢を育てたいという場合は、サイズ違いの植物を複数箇所に配置することで、部屋全体に緑の景色をつなげる方法もおすすめです。
部屋全体とのバランスを考えてレイアウトしてみましょう。
② 小さな鉢を床にたくさん並べる
小さな鉢を床に何個も並べると、床の見える面積が減り、実際の広さ以上に狭く感じられることがあります。部屋をすっきり見せたいなら、床の余白を意識することが大切です。
- 床置きする植物を厳選
- 小鉢は棚やサイドテーブルへ
- 床置きしたい鉢にはプラントスタンドを使って高さを出す
植物を減らすのではなく、「床が見える範囲を増やす」と考えると良いでしょう。
③ すべて同じ高さに置く
植物を同じ高さで並べると、視線が横一列に流れて単調な印象になりやすいです。
プラントスタンドや、棚・スツール・ハンギングなどを組み合わせて配置することで、空間に奥行きが生まれ、垢抜けた印象になります。
複数の植物をまとめる場合は、横一列に並べるよりも、低・中・高と高低差をつけると、視線にリズムが生まれ、まとまりやすくなります。
狭い部屋ほど、床だけでなく空間の高さを使うのがポイントです。とくにハンギングは、床面を使わずに植物を取り入れられるため、限られたスペースでもグリーンを楽しみたい人にもおすすめです。ツル性の植物や、葉が垂れやすい品種の植物は思い切って吊るしてみると、ぐっと洗練された雰囲気になるのでぜひ試してみてくださいね。
④ 鉢の色や素材がインテリアと合っていない
植物そのものは部屋になじんでいても、鉢が浮いていると、部屋全体がちぐはぐに見えてしまいます。
鉢も家具と同じインテリアとして考えて、自宅のテイストに合わせた鉢を選ぶと良いでしょう。
【例】インテリアのテイスト別、おすすめの鉢
家具や小物と、色や素材がリンクするように意識すると選びやすくなります。
植物は鉢によって見た目の印象が大きく変わるので、植物を選ぶだけではなく、鉢まで含めてコーディネートするという視点を持つと良いでしょう。
迷ったときは、床や家具、カーテンなど、部屋の中ですでに使われている色や素材を鉢に1つ取り入れると、植物だけが浮きにくくなりますよ。
⑤ 動線や視線の抜けを植物でふさぐ
視線が抜ける先に大きな植物を置いてしまうのも、圧迫感を感じる要因になります。
リビングなら、ソファに座った状態で部屋を見渡してみましょう。窓・部屋の奥など、普段目にする奥行きのある場所への視線を植物で遮っていないか確認します。
- 通路には葉が張り出しすぎない植物を置く
- 部屋の奥への視線を遮らないように配置を工夫する
- 窓を植物で完全に塞いでしまわないように意識する
など、 植物を置いた後の動線や視線も考慮して置き場所を考えると、抜け感のある雰囲気を作ることができます。普段過ごす場所から見て、部屋の奥や窓への視線が自然につながるように意識してみましょう。
ワンルーム・一人暮らしの部屋こそ、置き場所を絞るのがコツ
一人暮らしのワンルームは、床面積も家具の配置も限られているため、観葉植物を置く場所選びがそのまま部屋の印象を左右します。あれこれ置きたくなっても、まずは一番目立つ場所を1〜2箇所に絞ることが、狭さを感じさせないコツです。
- ベッドやデスクの動線をふさがない位置を優先する
- 大きめの鉢を1つ置くほうが、小さな鉢を点在させるより空間がまとまりやすい
- 窓際など光が入る場所を選ぶと、植物も育ちやすく一石二鳥
背の高い植物を窓際に1鉢だけ置くようなミニマルな飾り方も、限られた床面積で圧迫感を抑えながら緑を楽しむ方法としておすすめです。
限られたスペースだからこそ、「どこに何を置くか」を最初に決めてから植物を選ぶと、あとから配置に迷いにくくなります。
リビングは「窓際」「ソファまわり」が定番、動線との両立を意識する
リビングで観葉植物を置く場所としてよく選ばれるのが、窓際とソファのそばです。日当たりの良い窓際は植物の生育にも適していますし、ソファの近くに置けば座ったときに自然と目に入り、くつろぎの空間を演出できます。
ただし、テレビの前や人が頻繁に通る動線上に置いてしまうと、圧迫感や生活のしにくさにつながることもあります。
- 窓際は光の入り方とカーテンの開閉スペースを確認してから置く
- ソファ横は座った目線の高さに葉が来すぎないサイズを選ぶ
- テレビ台の周辺は配線や視界を遮らない位置を意識する
来客時に椅子を引くスペースやドアの開閉範囲も忘れずに確認しておくと、あとから配置をやり直す手間を減らせます。
「定番の場所だから安心」ではなく、自室の動線に合わせて微調整することが、垢抜けたリビングづくりにつながります。
玄関に置くときは、通行の妨げにならないサイズ・位置を選ぶ
玄関は観葉植物を置くと第一印象が良くなる場所ですが、スペースが限られていることが多く、レイアウトには特に注意が必要です。
ドアの開閉や靴を脱ぎ履きする動作の邪魔にならないよう、鉢の大きさと置き場所を先に確認しておきましょう。
- ドアが植物の葉に当たらないか、実際にドアを開閉して確認する
- 土間が狭い場合は、壁際に寄せて設置できる細身の鉢を選ぶ
- 靴箱の上など、床に物を置きにくいスペースを活用するのもひとつの方法
来客を出迎える場所でもあるため、季節の花を1輪添えるなど、少し表情を変えて楽しむのもひとつの方法です。
限られた玄関スペースでも、置き場所と鉢のサイズさえ選べば、圧迫感なくグリーンを取り入れることができます。
鉢カバーを使うと、置き場所を変えてもインテリアの統一感を保ちやすい
鉢そのものを買い替えなくても、鉢カバーを使うことで植物の印象を手軽に変えることができます。特に、部屋の模様替えで植物の置き場所を変えるときに重宝します。
素材や色をインテリアに合わせておけば、リビングから寝室、玄関などへ置き場所を移動しても、雰囲気がちぐはぐになりにくいのも利点です。
- プラスチック鉢のまま使う場合は、鉢カバーで生活感をやわらげる
- 持ち運びや水やりのしやすさを考え、少し大きめのサイズを選ぶ
- 季節や気分に合わせて鉢カバーだけ替えると、模様替えの手間も少なく済む
陶器製や布製など素材違いで数点そろえておくと、模様替えのたびに新しく鉢を買い足す必要がなくなります。
鉢カバーは小さな工夫ですが、部屋全体の統一感を底上げしてくれるアイテムです。
まとめ
観葉植物で部屋を狭く見せないためには、床の余白・高低差・鉢選び・視線の抜けを意識することが大切です。
まずは今置いている植物を少し動かしてみて、部屋全体の見え方を確認してみましょう。
インテリアライター。後悔しない家づくりのポイント、施主目線での実体験など、住まいやインテリアに関連する記事を多数執筆。Instagramでも脱生活感を目指す部屋づくりを発信中している。2児の母。