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墓じまいで「永代供養」を選ぶなら。後悔なく決める3つの視点と改葬先の見つけ方

離檀料や相続税など気になる5つの疑問をQ&Aで紐解きます。「費用優先で合祀墓を選んだあとの後悔」といった“墓じまいあるある”を防ぎ、お墓の引っ越しをスムーズに進めるコツをお届けします。

執筆者熊谷 良子LIMO&ホーム編集部記者/ 相続診断士 / ガーデンコーディネーター/証券外務員二種資格
09:06

墓じまい・改葬先でよくある5つの疑問(Q&A)

Q. 「永代供養」と「永代使用」はどう違いますか?

永代供養は、寺院や霊園が遺骨を預かり永代にわたって供養することを指す慣行上の呼び方です。

一方、永代使用は永代使用料を払ってお墓の区画を使用する権利を得ることを指し、まったく別の仕組みです。

「永代」という言葉が共通するため混同しやすい点に注意が必要です。

Q. 永代供養は何年後に合祀されますか?

施設によって異なりますが、三十三回忌など一定の年数を目安に、最終的には合祀スペースへ遺骨を移す契約になっているケースが一般的といわれています。

個別安置や樹木葬・納骨堂の個別区画を選ぶ場合も、契約前に何年後にどう扱われるのか確認しておきましょう。

Q. 合祀墓を選んだ後で、やっぱり個別にお参りしたくなったら変更できますか?

合祀墓は他の方の遺骨と区別せずに埋葬するため、一度埋葬すると遺骨だけを個別に取り出すことは基本的にできません。

将来の気持ちの変化まで想定したうえで選ぶことが大切です。

Q. 離檀料は必ず支払わなければなりませんか?

離檀料は法律で支払いが義務づけられているものではなく、寺院へのお礼(お布施)としての性格を持つものです。

金額に明確な基準はなく、当事者間の話し合いによって決まります。納得できない場合は、消費者ホットライン「188」への相談も選択肢のひとつです。

Q. 永代供養料は相続税の対象になりますか?

お墓などと同じ「祭祀財産」にあたるため、原則として相続税の対象にはならないとされています。

ただし、生前に支払った場合は相続税を抑える効果が期待できる一方、死後に相続人が支払った場合は「葬式費用」として相続財産から控除できないのが一般的です。

※費用の内訳や契約内容によって税務上の判断が異なる可能性があるため、実際の申告にあたっては必ず税理士や税務署などの専門機関にご確認ください。

改葬先を検討するときに確認しておきたい3つの視点

墓じまいの改葬先として永代供養(合祀墓・個別安置・樹木葬・納骨堂)を選ぶかどうかを決める前に、押さえておきたい視点が3つあります。

1. 承継者の有無と将来の管理体制

承継者が不要とはいえ、霊園や寺院が将来にわたって管理を続けられるかは契約前に確認したい点です。

運営主体の実績や、管理が難しくなった際の対応方針まで見ておくと安心です。

2. アクセスと参拝のしやすさ

樹木葬など自然の中にある改葬先は天候によって足元が悪くなることもあり、屋内納骨堂であれば天候の影響は受けにくくなります。

いずれにしても、自分や家族が無理なく通える距離や環境かどうかが大切な基準になります。

3. 契約内容の柔軟性

どの形式を選ぶにしても、将来的な区画変更や再改葬への対応、何年後に合祀スペースへ移されるかなど、契約内容を確認しておくと後で選択肢が狭まる事態を避けやすくなります。

こうした視点は、こちらの記事でお話しした「後悔しないための3つの鉄則」とも重なる部分です。

改葬先を決める一度きりの選択だからこそ、価格の比較だけで終わらせず、これらの視点も含めて家族で話し合っておくことをおすすめします。

お盆が過ぎたら、家族で「次の一歩」を話し合おう

墓じまいの改葬先は、一般墓だけではありません。

承継者を必要としない永代供養は、合祀墓・個別安置・樹木葬・納骨堂といった複数の形から、多様化する家族のあり方に合わせて選べる供養のあり方であり、これからさらに選ばれる場面が増えていくと考えられます。

ただし、埋葬形式ごとの特徴や費用、契約条件、そして離檀料や相続税といった周辺の論点は、事前にしっかり確認しておくことが、後悔しないための第一歩になります。

家族によって、大切にしたいものは違います。費用を優先したい家庭もあれば、個別にお参りできることを重視したい家庭もあるでしょう。

どちらが正しいということではなく、家族それぞれの事情や気持ちに合わせて選べること自体が、永代供養という選択肢が広がってきた意味なのだと思います。

筆者の実家では、かつて遠方の公営墓地に祖父母の遺骨が納められていました。

それは父のきょうだいたちがまだ若い頃に選んだお墓でしたが、時が経ち、墓参りをする子どもたち自身も高齢化。

「そろそろお墓を移そう」と誰からともなく声が上がり、現在は親族の住まいに近いエリアの狭小墓へと移しました。

これが我が家にとっての「第一の改葬」です。

おかげで子や孫は墓参りがしやすくなりましたが、次はそのお墓を今後どうするかという問題が控えています。

いずれは墓じまいという「第二の改葬」を迎えることになるでしょう。

墓守娘の立場からすると、いくら「自分の子どもたちに負担をかけたくない」という思いがあっても、自分の一存だけで簡単に「しまえる」ものではないと痛感しています。

「思っていたより費用がかかった」「途中で気持ちが変わった」という声は本当によく耳にします。

だからこそ、契約前に一度立ち止まって家族と話し合う時間を持つだけで、後悔の多くは避けられるような気もします。

お盆やお彼岸で親族が集まる機会は、こうした話し合いをするのに適したタイミングです。

今回の内容を参考に、実家のお墓についてもう一歩踏み込んで話し合ってみてはいかがでしょうか。

※永代供養料の相続税上の扱いなど税務・法制度に関わる内容は、本記事執筆時点の一般的な整理であり確定的な情報ではありません。個別の判断にあたっては、税理士や税務署、自治体窓口など専門機関に必ずご確認ください。

参考資料

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熊谷 良子LIMO&ホーム編集部記者/ 相続診断士 / ガーデンコーディネーター/証券外務員二種資格

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