この記事はここがポイント
- 住宅ローン減税は、年末ローン残高の0.7%を所得税等から控除する制度。
- 令和8年度税制改正で、適用期限5年延長と床面積要件40平方メートル以上への緩和。
- 初年度は確定申告が必須で、2年目以降は年末調整で完結する手続き。
住宅ローンを組んでマイホームを取得すると、税金が戻ってくる——そんな話を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、「自分は対象になるのか」「いくら戻ってくるのか」「確定申告はどうすればいいのか」と、いざ調べ始めると疑問は尽きないものです。
そこで今回は、住宅ローン減税(正式名称:住宅借入金等特別控除)の基本的な仕組みから、対象となる住宅の条件、初年度の確定申告の流れ、そして2026年度税制改正で決まった延長の内容まで、順を追って整理していきます。
数字が多く登場するテーマですが、一緒に見ていきましょう。
銀行員時代、住宅ローンの新規契約の相談を数多く担当してきました。 今回は、そんな住宅ローン減税の基本的な仕組みから、対象となる住宅の条件、確定申告の流れ、そして2026年度税制改正で決まった延長の内容まで、順を追って整理しています。数字が多く登場するテーマですが、ご自身の場合にどう当てはまるか、ぜひ参考にしてみてくださいね。
住宅ローン減税とはどんな制度?
住宅ローン減税とは、一定の要件を満たす住宅ローン等を利用してマイホームを新築・取得・増改築した場合に、年末時点のローン残高に応じた金額を、所得税額等から控除できる制度です。
控除率は原則「0.7%」で、年末のローン残高に0.7%を掛けた金額が、その年の所得税額から差し引かれる仕組みになっています。所得税額だけで控除しきれない場合は、翌年度の住民税から一定額を控除できる仕組みも用意されています。
住宅の種類(認定長期優良住宅・ZEH水準省エネ住宅・省エネ基準適合住宅・その他の住宅)によって、借入限度額や控除を受けられる期間が異なる点には注意が必要です。
いくら戻ってくる?控除額の目安
国税庁「住宅の新築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合」によると、2022~2023年に居住を開始した新築住宅の場合、住宅区分ごとの年間の控除限度額はおおむね次のとおりです。
2022~2023年に居住を開始した新築住宅の場合、住宅区分ごとの年間の控除限度額
※あくまで年間の限度額であり、実際の控除額は年末のローン残高によって変わります。2024~2025年に居住を開始した場合は、子育て世帯・若者夫婦世帯以外の「その他の住宅」で条件が異なるなど、居住した年によって内容が変わる点にも注意が必要です。
中古住宅を取得した場合は、控除期間が「10年」、控除率は同じく「0.7%」で、借入限度額はその他の住宅で2000万円(年間の控除限度額14万円程度)、認定住宅等で3000万円(同21万円程度)が目安とされています。
ただし、不動産会社が中古住宅を買い取ってリフォームしてから販売する「買取再販住宅」を取得した場合は扱いが異なり、認定長期優良住宅・認定低炭素住宅、ZEH水準省エネ住宅、省エネ基準適合住宅のいずれかに該当すれば、控除期間が13年になることがあります。
中古住宅を取得した場合の借入限度額、控除期間等の表
いずれも「◯年時点の制度」であり、最新の借入限度額や控除期間は、国税庁・国土交通省の公式情報で確認することをおすすめします。
三菱UFJ銀行出身。窓口・リテール営業で住宅ローン相談を数多く担当し、全国表彰を多数受賞。現在はLIMO&ホームで住宅ローンをはじめとするお金の記事を企画・執筆している。
