【宅建士監修】引っ越しが安い時期はいつ?繁忙期を避ける日程の選び方と家賃・初期費用の注意点
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【宅建士監修】引っ越しが安い時期はいつ?繁忙期を避ける日程の選び方と家賃・初期費用の注意点

最繁忙期は3月中旬〜4月上旬と国交省が公表|見積り・キャンセル手数料と、賃貸の解約予告・日割りの落とし穴を整理

【宅建士監修】引っ越しが安い時期はいつ?繁忙期を避ける日程の選び方と家賃・初期費用の注意点
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この記事はここがポイント

  • 国土交通省の公表で通常月の約2倍の件数となる3月中旬から4月上旬の最繁忙期や土日を避けた平日日程の選択。
  • 標準引越運送約款に基づく前々日20%から当日50%以内の解約・延期手数料や追加費用の見積書での事前確認。
  • 賃貸住宅標準契約書の条項を参考に退去予告期間や日割り家賃を把握することによる二重家賃発生の防止。

「できるだけ引っ越し代を抑えたいけれど、いつ動くのがいちばん安いのだろう」。そう悩んで、時期の目安を調べている方は多いはずです。

引っ越しは時期によって混み方が大きく変わるため、同じ荷物でも日程次第で負担が変わる場合があります。

一方で、費用は引っ越し料金だけではありません。賃貸の場合は、解約の予告期間や日割り家賃、新旧の家賃が重なる期間なども、日程の決め方で変わってきます。

そこで今回は、国土交通省などの公的資料で確認できた範囲で、引っ越しが混み合う時期と、日程をずらすときの選択肢、見積りの取り方、賃貸の入退去で見落としやすい点を整理します。

具体的な料金は事業者・地域・距離・荷物量で変わるため、金額の相場は示さず考え方を中心にまとめます。内容は2026年10月時点の情報です。

引っ越し費用を抑えたい場合、いつ動きはじめるかがかなり重要です。3月下旬や月末、土日を希望する場合、直前だとかなり予約が取りにくく、見積額も高くなりやすいです。

ただし、実際の引越しでは退去予告の期限、新居の家賃発生日、旧居の家賃支払いも関わるため、総額で見ることが大切です。

引っ越しが混み合うのは3〜4月、とくに3月中旬〜4月上旬

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「安い時期」を知るには、「高くなりやすい時期」を先に知るのが近道です。

国土交通省の発表資料(令和8年1月28日付)によると、引っ越しは3月から4月にかけて依頼が集中します。

同資料は副題で「3月の引越件数は通常月の約2倍!」と示し、ピーク時期を避けるなど時期の分散への協力を呼びかけています。

さらに、同資料の別添では、例年の最繁忙期は3月中旬〜4月上旬で、ドライバーと車両の両面で対応が難しくなっていると説明されています。

【2026年10月時点】で確認できた最新の資料は上記ですが、件数の倍率は年や事業者で変わる目安です。

なお、公的資料には月ごとの具体的な料金差を示した数値は見当たらなかったため、本記事では料金の倍率は扱いません。

3月中旬から4月上旬は、進学・就職・転勤が重なるため、希望日に予約を取るだけでもかなり難しいです。

過去の相談でも、「退去日は決まっているのに引っ越し業者が見つからない」「希望日だと見積額が予算を超える」というケースはかなりありました。どうしても予約が取れない場合、第二希望、第三希望の業者に依頼することになります。もし日程に余裕があるなら、3月末の土日や月末を避け、数日ずらした候補日も同時に見積もるのがおすすめです。

安くなりやすい日程は「繁忙期をずらす」と「平日を選ぶ」が基本

公的資料から言えるのは、混み合う3月中旬〜4月上旬を外すという方向性までです。「何月が最安」と断定できる公的資料は確認できませんでした。

国土交通省の同資料には、時期をずらした利用者から次のような声が紹介されています。

  • 「3月末の土日の引越と比べて、引越代金が安くなった」
  • 「3月の最終週から引越時期をずらすことで、予約が取りやすくなった」

また、全日本トラック協会のパンフレット(国土交通省の資料に添付)では、ピーク期間に限らず、できれば土日・祝祭日を避けて平日を選ぶのが「かしこい引越」のポイントとされています。ずらし方は、次の3つの軸で整理できます。

  • 月を選ぶ:時期を選べる転勤・住み替えなら、3月中旬〜4月上旬を避けるのが第一の選択肢です。次の繁忙期は2027年春です。どの月が相対的に落ち着くかは地域や事業者で異なるため、候補日ごとの見積りで比べましょう。
  • 曜日を選ぶ:平日の候補日も見積りに入れてみます。ただし、休暇の取得や住所変更の手続きとの兼ね合いもあり、安くなる幅は事業者・時期で変わります。
  • 日を動かす:紹介されている声は、3月末の土日や3月の最終週と比べたものです。時期を大きく動かせない場合も、混み合いやすい月末や土日を避けた候補日を見積りで比べてみましょう。

時間帯の指定や、時間指定なしの扱いで料金がどう変わるかは、公的資料で一律の目安を確認できませんでした。見積りの際に「日時の指定で金額が変わるか」を尋ねてみてください。

3〜4月に動くしかない場合の対処

新社会人や進学で、どうしても3〜4月に転居する方もいます。国土交通省の同資料の別添では、次のような対処が紹介されています。

  • 業者が見つかりにくいときは、お近くの運送事業者にも問い合わせる(引っ越し専業でなくても対応できる事業者がある)
  • 単身の引っ越しなど荷物が少ない場合は、貨物軽自動車運送事業者(軽トラック事業者)が対応できる場合もある
  • 荷造りは前日までに終える(繁忙期は同じスタッフが1日に複数件を担当することが多く、遅れが次の利用者にも影響する)
  • 不要な家具などは事前に処分する(作業時間の短縮や費用の節約につながる)

不要品の処分方法は、お住まいの市区町村にご確認ください。

なお、テレビ・エアコン・冷蔵庫(冷凍庫)・洗濯機は家電リサイクル法の対象のため、新たに購入を予定する小売店に引取りを依頼するなど、適切に処分しましょう。日程が決まったら、早めに見積りを取っておくと安心です。

見積りは「約款」と「見積書」で確認する項目を押さえる

国土交通省が告示する『標準引越運送約款』(最終改正は令和7年の告示)では、運賃及び料金は、事業者が別に定める運賃料金表によるとされています(第18条第1項)。同約款をもとに、見積りで確認したい点を整理します。

  • 見積書の記載事項:荷物の受取日時・引渡日、運賃等の合計額と内訳、解約手数料の額、作業内容など(第3条第2項)
  • 見積料:請求しないのが原則。ただし、下見を行った場合に限り、事前に金額の通知と了解を得たうえで、下見に要した費用を請求することがある(第3条第4項)
  • 内金・手付金:見積りの際に請求しない(下見に要した費用を除く。第3条第5項)
  • 料金の修正:実際の金額が見積りより少なければ減額。多くなるのは、利用者の責任による事由で前提が変わったときに限る(第19条第4項)

日程を変えるときのキャンセル・延期の手数料

同約款の第21条では、解約または受取日の延期の原因が利用者の責任によるもので、指図が受取日の前々日・前日・当日に行われたときに限り、手数料を請求する場合があるとしています。

  • 受取日の前々日:見積運賃等の20%以内
  • 受取日の前日:見積運賃等の30%以内
  • 受取日の当日:見積運賃等の50%以内

なお、事業者が受取日の3日前までに見積書の記載内容の変更の有無を確認していなかった場合は、これらの手数料は請求しないとされています(第21条第1項ただし書)。

また、手数料の基準となる見積運賃等のうち料金は、積込み・取卸し・搬出・搬入・荷造り・開梱に要するものに限られます(同条第2項)。

さらに、利用者の責任による理由で解約した場合は、解約手数料とは別に、事業者がすでに実施・着手した附帯サービスの費用(見積書に明記したものに限る)も支払う必要があります(同条第3項)。

ただし、この費用も、事業者が受取日の3日前までに確認を行わなかった場合は請求しないとされています(同条第4項)。

日程を動かす可能性があるなら、いつまでなら手数料がかからないかを見積り時に確認しておくと安心です。

賃貸の入退去は「解約予告」と「日割り」で日程を決める

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引っ越し料金の次に気になるのが、家賃や初期費用でしょう。ここは契約書の定めによって変わります。

国土交通省は、賃貸借契約をめぐる紛争の防止を目的に、ひな形として『賃貸住宅標準契約書』を公表しています(法令で使用が義務づけられているものではありません)。平成30年3月版(その後、押印欄の見直しなどが行われています)では、次の条項が解約予告や日割りを考える際の参考になります。

  • 借主からの解約:少なくとも30日前に解約の申入れを行うことで解約できる(第11条第1項)
  • 予告を省く場合:解約申入れの日から30日分の賃料を支払えば、その日から30日を経過する日までの間、随時に解約できる(第11条第2項)
  • 日割り計算:1か月に満たない期間の賃料は、1か月を30日として計算する(第4条第2項)

これはあくまで標準的なひな形の定めで、実際の契約書とは異なる場合があります。解約予告の期間や日割りの方法は、お住まいの賃貸借契約書の定めによります。

賃貸の引っ越しで意外と見落とされやすいのが、退去予告のタイミングです。たとえば「1か月前予告」と思っていても、契約書では「2か月前まで」と定められていることがあります。物件によってタイミングや退去予告の方法が違うので、必ず契約書を確認してください。

また、退去月の家賃が日割りになるか、月末までかかるかも契約によって異なります。引っ越し日が決まってから退去連絡をすると、旧居の家賃が余分に発生することがあるため注意が必要です。

退去日と入居日がずれるときの考え方

退去と入居の日程が重なると、新旧の家賃が同時に発生する期間(いわゆる二重家賃)が生じることがあります。次の順で確認すると整理しやすくなります。

  1. 現在の契約書で、解約の申入れ期間(何日前、何か月前か)を確認する
  2. 退去までの賃料が日割りか月単位かを確認する
  3. 新居の入居可能日と、賃料の発生日の関係を契約前に確認する

引っ越し日が決まってからだと予告期間が足りなくなる可能性があるため、日程の候補が見えた段階で、早めに管理会社や貸主へ確認しましょう。

敷金・礼金・仲介手数料などの初期費用が時期で変わるかは、契約や物件によって異なります。

閑散期に家賃を交渉しやすいという話もありますが、公的な裏づけは確認できていません。物件ごとの募集条件を確認し、不明点は不動産会社や宅地建物取引士にご相談ください。

引っ越しトラブルを避けるために押さえておきたい点

国民生活センターの発表(2026年2月4日)によると、全国の消費生活センター等には引っ越しトラブルの相談が寄せられており、相談を受付年月別に見ると、新生活を迎える3〜4月に増える傾向があります。

事例には、オンラインで見積りを取って契約したが荷物がトラックに乗りきれず積み残された、見積り時に説明のなかったエアコンの脱着作業や高所作業の費用を引っ越し当日に請求された、契約しなかった事業者から段ボールの返送費用を求められた、といったものが挙がっています。

同センターは、約款や見積書を事前に確認して疑問点を質問すること、契約前に段ボールなどの資材を受け取る場合はその取扱いを確認すること、引っ越し前後の状況を記録しておくことを勧めています。困ったときは、消費者ホットライン「188」に相談できます。

引っ越しトラブルは、見積り時の確認不足から起こることが多いです。特に、エアコンの脱着、不用品処分、階段作業、トラックに積み切れない荷物などの処理が発生すると、当日に追加費用が発生します。

見積書では、基本料金だけでなく、作業内容・オプション費用・キャンセル料・資材の扱いまで確認しましょう。口頭説明だけではなく、メールや見積書に残しておくと、後から話が食い違ったときにも確認しやすくなります。

まとめ

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公的資料で確認できたポイントを整理しました。

  • 国土交通省によると、引っ越しは3〜4月に集中し、とくに3月中旬〜4月上旬が最繁忙期。この時期を外すのが基本です
  • 月・曜日・日の3つの軸で候補を作り、複数の見積りで比べましょう
  • 賃貸は、解約予告の期間と日割りの扱いを契約書で確認し、家賃が重なる期間を見通して日程を決めます
  • 閑散期の家賃や初期費用の変わり方は、契約・物件によって異なります

無理のない範囲から日程の候補を並べてみてください。最新の混雑状況や料金は、事業者の見積りでご確認ください。

引っ越し費用を抑えるには、まず混み合う3月中旬〜4月上旬を外すことが大切です。しかし、転勤や進学などの関係でどうしても日程をずらせないケースもあるでしょう。

引越し費用を少しでも減らしたい場合、まずは旧居の契約書で退去予告と日割りの有無を確認し、そのうえで新居の入居可能日と引っ越し見積りを並べて比較してみてください。

安い引越し日を探すだけでなく、「旧居家賃・新居家賃・引っ越し代・初期費用」の合計で考えることで、出費の負担を抑えられます。

ご利用にあたっての注意

  • 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の商品・サービス・業者の購入や契約を推奨・勧誘するものではありません。
  • 記載の内容は2026年10月時点で確認できた公表資料にもとづく目安であり、地域・条件・時期により異なります。最新の情報や個別のご事情については、公式情報の確認および専門家(宅地建物取引士、弁護士、各自治体の窓口 等)へのご相談のうえ、ご自身の判断で行ってください。
  • 運送の料金・約款は事業者の見積書・約款で、賃貸の解約予告・日割り・家賃の発生日は契約書でご確認ください。

参考情報

中井 里穂
LIMO&ホーム編集部記者株式会社モニクルリサーチ
川崎 瑞季
宅地建物取引士/不動産・金融ライター

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