和室と洋室のトーンを揃えるコツ
戸建てなどで和室と洋室が併存している場合、双方のトーンを揃えることで、家全体の印象がまとまりやすくなります。
- 木材の色味を揃える:和室の柱・鴨居の色味と、リビングの家具・床材の色味を近づけると、部屋を移動したときの違和感が減ります。
- 畳の色とラグ・カーテンの色を近づける:畳の自然な色味に対して、リビング側のラグやカーテンも同系色でまとめると、視覚的な連続性が生まれます。
- 建具・格子のデザインを共通させる:障子や襖の格子デザインに近いラインを、洋室側の間仕切りや家具にも取り入れると、統一感が出やすくなります。
畳を使う場合に知っておきたい基礎知識
和室のリフォームや畳コーナーの設置を考える場合、畳のサイズが地域や住宅の種類によって異なる点を知っておくと、家具選びの目安になります。
建材メーカーであるDAIKENの情報によると、畳のサイズには京間(約191cm×95.5cm)、江戸間(約176cm×88cm)、団地間(約170cm×85cm)などの規格があり、同じ「6畳」でも実際の広さが変わるとされています。
家具や敷物のサイズを検討する際は、ご自宅の畳がどの規格にあたるかを事前に確認しておくと、購入後の「サイズが合わない」という失敗を避けやすくなります。
規格や仕様の詳細は、リフォームを依頼する施工業者や建材メーカーに確認することをおすすめします。
素材選びの基準
和モダンの雰囲気を左右するのは、色や形だけでなく素材の質感です。次のような視点で選ぶと、統一感を出しやすくなります。
和モダンインテリアの素材選び表
素材を組み合わせる際は、色味や木目の濃淡をどちらかに揃えると、まとまりが出やすくなります。
詳しい耐久性・お手入れ方法は、購入する製品のメーカー公式情報を確認してから取り入れるとよいでしょう。
和紙や竹といった自然素材は、湿度や直射日光の影響を受けやすいものもあるため、設置場所についても製品の取扱い表示を事前に確認しておくと安心です。
部屋別の取り入れ方の例
和モダンの工夫は、部屋の用途によって重点を変えると取り入れやすくなります。
- リビング:ソファやテーブルなど大きな家具は色数を抑え、クッションやラグに和柄・格子柄を1〜2点だけ取り入れると、主張しすぎずに和の要素を添えられます。照明は暖色系のスタンドライトを併用すると、落ち着いた雰囲気が出やすくなります。
- 寝室:直接照明を避け、間接照明や和紙を使ったシェードのライトにすると、やわらかな光で落ち着いた印象になります。ベッドリネンやカーテンの色味を、木製家具のトーンに合わせるのも一つの方法です。
- 玄関・エントランス:スペースが限られる場所ほど、小さな和小物(陶器の一輪挿しや木製のトレーなど)が効果的です。花を一輪添えるだけでも、季節感と和の趣を感じさせやすくなります。
いずれの場所でも、色数を絞り、素材のトーンを揃えるという基本の考え方は共通しています。まずは一部屋、あるいは一つの小物から試してみると、失敗が少なく取り入れやすいでしょう。
まとめ
和モダンインテリアは、「①和の素材感とモダンな余白を組み合わせる」「②洋室では照明・小物・ファブリックから取り入れる」「③和室と洋室のトーンを揃える」「④畳や素材の基礎知識を踏まえて選ぶ」という4つのポイントを押さえておくと、無理のない範囲で取り入れやすくなります。
ご自宅の間取りや好みに合わせて、まずは照明や小物など手軽な部分から試してみてはいかがでしょうか。
暮らしのなかに「和」を
ご利用にあたっての注意
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の商品・サービス・業者の購入や契約を推奨・勧誘するものではありません。記載の規格・数値は執筆時点の目安であり、製品や条件により異なる場合があります。リフォームや建材選びの詳細については、公式情報の確認および施工業者・建材メーカーへのご相談のうえ、ご自身の判断で行ってください。
参考情報
元新聞記者。ガーデニング、インテリア、植物、DIYなどの記事を執筆。華道(池坊 師範科助教・華掌)、フラワーアレンジメントにのべ10年間励み、専門的視点から解説する。一種外務員資格、行政書士試験合格。

和の空間づくりというと大がかりなことのように感じられるかもしれませんが、実際には「余白」や「間(あいだ)」の意識ひとつで、驚くほど印象は変えられるものだと感じています。和モダンというスタイルも、まさにそうした考え方の延長線上にあるもので、道具や設備を新調しなくても始められる点に親しみを覚えます。
今回の記事でご紹介した、照明の色味を暖色系にする、木製の小物や和紙素材の雑貨を置く、格子柄・すだれ調のファブリックを使うといった工夫は、どれも家具を丸ごと買い替えなくても始められるものばかりです。特に照明の色温度は、電球色と昼白色の違いを知っているだけで選び方の判断がしやすくなる、意外と見落とされがちなポイントだと感じます。私自身、稽古場の照明を選ぶときにも、暖かみのある光を意識することが多く、和の雰囲気づくりには光の質感がとても効いてくるという実感があります。一人暮らしで部屋が狭い場合には、家具の高さを抑え、色数を絞るという考え方も、圧迫感を出さずにまとめるコツとして参考になると思います。
戸建てで和室と洋室が併存しているご家庭では、木材の色味や畳とラグ・カーテンの色を近づけるといった工夫で、家全体のトーンがぐっとまとまりやすくなります。畳のサイズが京間・江戸間・団地間で異なるという基礎知識も、家具や敷物を選ぶ際にはぜひ知っておいていただきたいところです。素材選びについては、無垢材の明るい木目と濃い木目、和紙や竹といった質感の違いを踏まえたうえで、色味や木目の濃淡をどちらかに揃えるという考え方が、書や花の道具を組み合わせるときの感覚とも通じるものがあると感じています。玄関やエントランスのような限られたスペースでは、小さな和小物ひとつが特に効果を発揮しやすいという点も、印象的なポイントでした。
まずは照明や小さな和小物など、手軽な部分から一つ試していただくだけでも、暮らしのなかに「和」の気配を感じていただけるのではないかと思います。