【宅建士監修】用途地域とは?13種類の違いと、住まい選びで確認したい調べ方
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【宅建士監修】用途地域とは?13種類の違いと、住まい選びで確認したい調べ方

一覧表で13種類の特徴を整理|無指定の区域や建築の可否を確認する窓口まで解説

【宅建士監修】用途地域とは?13種類の違いと、住まい選びで確認したい調べ方
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この記事はここがポイント

  • 都市計画法に基づき土地利用を住居系8・商業系2・工業系の計13種類に区分する用途地域のルール。
  • 建築基準法48条や別表第二等により建てられる建物の用途や建ぺい率・容積率が定まる建築制限。
  • 自治体のオンライン地図や窓口に加え重要事項説明書で確認でき市街化調整区域等にも規制がある点。

家を建てたい、土地や物件を買いたいと考えたとき、「この場所は将来どんな建物が建つのだろう」と気になる方は多いのではないでしょうか。

静かな住宅街だと思って選んだのに、近くへ大きな店舗や工場ができたら、と不安に感じることもあるでしょう。

こうした周辺環境の将来像を考えるうえで、基本となるのが「用途地域」です。住居・商業・工業といった土地の使い方を、都市計画のルールとして大きく分けたものです。

この記事では、用途地域とは何か、13種類の違い、ご自身の土地や検討中の物件の用途地域を調べる手順、「無指定」の区域の考え方までを順を追って整理します。

制度の内容は2026年10月時点のものです。見直される場合があるため、最新は自治体の公式情報でご確認ください。

用途地域についてはあまり一般に知られておらず、物件選びではかなり見落とされがちな項目です。しかし、用途地域を知らないまま、今ある建物だけを見て判断すると、これから隣地や周辺に建つ可能性のある建物を見落とすことがあります。

特に長く住む場所を選ぶ際は、購入予定の土地や物件だけでなく、周辺の用途地域までしっかりと理解しておきましょう。

用途地域とは?都市計画法で13種類に分けられた土地の使い方のルール

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国土交通省近畿地方整備局の解説によると、用途地域は、住居、商業、工業など市街地の大枠としての土地利用を定めるもので、13種類あります。用途地域が指定されると、それぞれの目的に応じて、建てられる建物の種類が決まります。

似た使われ方の建物をまとめることで、地域ごとの環境を守り、活動を効率的に行えるようにする考え方です。都市計画法8条1項1号は、第一種低層住居専用地域から工業専用地域までの13種類を「用途地域」と総称しており、各地域の定義は同法9条1項〜13項に置かれています。

用途地域は、個々の土地所有者や不動産会社が自由に決められるものではなく、都市計画の一つとして、主に都道府県や市町村が地域の将来像を踏まえて定めるものです。なので用途地域について不満があっても、不動産会社が対応することはできません。

しかし用途地域は、まちづくりの方針に応じて新しく決定されたり、変更されたりすることもあります。

そのため購入時には過去の情報ではなく、最新の都市計画情報を確認することが重要です。

用途地域13種類の一覧表|住居系8・商業系2・工業系3

13種類は、住居系・商業系・工業系に分けて整理できます。次の表は、都市計画法9条が示す各地域の趣旨を、分かりやすい表現にまとめたものです。

用途地域13種類の一覧表

用途地域13種類の一覧表
出所:e-Gov法令検索「都市計画法」(9条)をもとにLIMO&ホーム作成

建てられる建物のイメージについて、国土交通省近畿地方整備局は、第一種低層住居専用地域なら小規模な店舗兼用住宅や小中学校、第一種中高層住居専用地域なら病院や大学なども建てられると案内しています。

また、工業地域は学校や病院、ホテルなどが建てられず、工業専用地域は住宅や店舗なども建てられないとしています。

用途地域ごとの建築制限は建築基準法48条と別表第二で決まる

建築基準法48条は、1項から13項まで用途地域ごとに規定を置き、別表第二を参照して建築してはならない建築物などを示しています。

ただし書きで、特定行政庁が支障がないなどと認めて許可した場合の例外もあります。表の区分だけで建築の可否が決まるわけではありません。

用途のほかに、建ぺい率(敷地面積に対する建築面積の割合)と容積率(敷地面積に対する延べ面積の割合)も関わります。

建築基準法53条1項と52条1項が、それぞれ用途地域などの区分ごとに限度を定めており、用途地域内では多くの数値が都市計画で定められます。

同じ地域名でも数値が異なる場合があるため、建て替えや増築では、対象の土地の数値を自治体窓口でご確認ください。

用途地域の調べ方は3ステップ|自治体の地図・窓口・重要事項説明書

ステップ①:自治体の都市計画情報・オンライン地図で確認する

多くの自治体が公式サイトで都市計画情報を公開しています。ここでは例として、京都市と横浜市を挙げます。

  • 京都市:京都市の公式サイトによると、用途地域や都市施設などの都市計画情報を調べられる『京都市地図情報提供サービス』が案内されています。用途地域のページでは、計画書や用途制限の一覧表も公開されています
  • 横浜市:横浜市の公式サイトによると、行政地図情報提供システム『iマッピー』で、用途地域などの都市計画決定の内容や建築基準法の制限内容を確認できます

名称や提供状況は変わることがあるため、最新の案内をご確認ください。

ステップ②:自治体の都市計画課などの窓口で確認する

オンライン地図は目安です。境界付近の土地や細かな制限は、窓口での確認が確実です。

京都市では都市計画局都市企画部都市計画課、横浜市では都市整備局企画部都市計画課が問い合わせ先として案内されています。担当部署名は自治体で異なります。

ステップ③:不動産会社に確認し、重要事項説明書も見る

不動産会社(宅地建物取引業者)を通じて購入・賃借する場合は、契約が成立するまでに重要事項説明が行われます。

宅地建物取引業法35条1項2号は、都市計画法や建築基準法などの法令に基づく制限の概要を、取引の相手方へ説明すべき事項として挙げています。重要事項説明書の「法令に基づく制限」の欄を見て、分からない点は宅地建物取引士へ質問しましょう。

購入予定の土地や建物に用途地域の指定があれば、宅建士や不動産会社などから必ず説明があります。しかし、重要事項説明書に用途地域名が書かれていても、それだけで安心するのは危険です。

実際、家などを建てる際には用途地域のほか、防火地域・準防火地域、高度地区、地区計画、道路条件、建ぺい率・容積率などの決まりもあります。

用途地域の条件をクリアしていても、場合によっては希望の建物が実際に建てられる建物が変わることがあるため、分からない項目は、遠慮せず宅建士に確認してくださいね。

「用途地域の無指定」とは?市街化調整区域との関係と注意点

「用途地域の指定なし」「無指定」とは、都市計画上、用途地域が定められていない区域を指します。都市計画法13条1項7号は、市街化調整区域について、原則として用途地域を定めないものとしています。

ただし、都市計画区域内であれば、用途地域の指定がなくても建築のルールはあります。市街化調整区域は都市計画法7条3項で「市街化を抑制すべき区域」とされており、原則として都道府県知事等の許可がなければ、住宅を含む建物を新築できません(同法43条)。

それ以外の指定のない区域では、建築基準法48条14項が別表第二に掲げる建築物の建築を制限しており、特定行政庁の許可による例外もあります。

また、大津市の公式サイトによると、市街化調整区域を含む指定のない区域にも、建ぺい率や容積率などの建築規制が定められています。

都市計画法9条15項では、用途地域が定められていない区域(市街化調整区域を除く)で、自治体が『特定用途制限地域』を定められるとしています。

制限の内容は自治体ごとに異なるため、購入や建築を検討する際は窓口で必ずご確認ください。

住まい選びで用途地域を確認するときの3つの視点

用途地域は、日当たりや騒音、将来の周辺環境を考える手がかりになります。優劣を決めるものではありませんが、次の3点を確認しておくと安心です。

  1. 重視する暮らし方:静かな住環境を求めるなら低層住居専用地域、日用品の買い物のしやすさなら近隣商業地域など、各地域の趣旨と照らし合わせます
  2. 将来建ちうる建物:現在は空き地や駐車場でも、用途地域によって建てられる建物は変わります
  3. 隣接する地域:道路を挟んで用途地域が異なることもあるため、周辺も合わせて確認します

現地を昼と夜に歩いて確かめることもおすすめです。

用途地域は住みやすさの参考にはなりますが、決定打にはなりません。たとえば低層住居専用地域でも、生活音や交通量、隣地の建て替えなどによって状況が変わる可能性は十分にあります。

一方で、商業系の地域でも駅近で利便性が高く、生活スタイルに合う場合もあります。用途地域名だけで良し悪しを決めず、現地確認、周辺の空き地・駐車場の有無、隣接地の用途地域まで見ることが大切です。

まとめ

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用途地域は、土地の使い方を13種類に分け、建てられる建物の種類を方向づける都市計画の仕組みです。ポイントを整理しました。

  • 都市計画法8条・9条が、13種類とその趣旨を定めている
  • 建築制限は建築基準法48条・別表第二などに定められ、許可による例外もある
  • 調べ方は、自治体のオンライン地図、窓口、重要事項説明書の順で確認する
  • 無指定の区域にも建築のルールがあり、自治体ごとの確認が必要

ご自宅の状況に合わせて、まずはお住まいの自治体の都市計画情報を開くところから始めてみてください。

川崎 瑞季
監修者川崎 瑞季宅地建物取引士/不動産・金融ライター

用途地域は、土地や物件の価値、住み心地、将来の建て替え計画などに関わる重要な情報です。購入予定の土地や建物があるなら、まずはその場所と周辺の用途地域をチェックしてみてください。

ただし、用途地域以外にも建築にはさまざまなルールがあるため、希望の建物を作れない可能性もあります。購入の際は契約の内容や条件などを慎重に確認しましょう。

また、住居専用地域でも騒音や日当たりが気になる、といったケースもあるため、必ず実際に行って状況を確認することが大切です。

ご利用にあたっての注意

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の商品・サービス・業者の購入や契約を推奨・勧誘するものではありません。

記載の制度は2026年10月時点の内容であり、用途地域の指定や制限は見直される場合があります。個別の土地・建物の建築の可否、建ぺい率・容積率、無指定の区域の扱いなどは、地域や条件によって異なります。最新の情報や個別のご事情については、公式情報の確認および自治体の都市計画課・建築指導課の窓口、建築士、宅地建物取引士などの専門家へご相談のうえ、ご自身の判断で行ってください。

参考情報

LIMO&ホーム編集部
くらしとお金の経済メディア「LIMO」住まい・暮らし領域『LIMO&ホーム』編集部
川崎 瑞季
宅地建物取引士/不動産・金融ライター

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