この記事はここがポイント
- キンモクセイは強く甘い香りが特徴の常緑高木
- 香りが控えめなギンモクセイや、小ぶりなヒイラギなど特徴が異なるキンモクセイの仲間を4種紹介
- 狭い庭や半日陰でも、キンモクセイの香りを楽しめる
キンモクセイは、秋の訪れを香りで知らせてくれる代表的な庭木。秋風が吹き始めると、どこからともなく漂ってくる甘く芳醇な香りから、「三大香木」の一つとして親しまれています。
「キンモクセイの香りを自宅の庭で楽しみたいけれど、強い香りは少し苦手…」「キンモクセイに似た香りが楽しめて、狭い庭や玄関先でも育てられる庭木はないかな?」と考えたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんなときには、キンモクセイの仲間の庭木を取り入れてみるのがおすすめです。ほんのりとキンモクセイの香りが楽しめる庭木や、小さなスペースでも育てやすい低木もありますよ。
この記事では、キンモクセイとその仲間の庭木を4種、写真とともに紹介します。
キンモクセイとは?
キンモクセイ
キンモクセイは、秋の香りの代名詞と言っても過言ではない、遠くまで届く非常に強い甘い香りが特徴。秋の訪れとともに、鮮やかなオレンジ色の小花を無数に咲かせる常緑高木です。
お庭に一本あるだけで秋の深まりを五感で楽しむことができ、常緑の葉は目隠しとしても活躍してくれます。半日陰程度でも花を咲かせるため、少し日当たりの悪い庭でも植えられる庭木です。
成長はそれほど早くありませんが、放っておくと5~8m程度まで大きく成長します。2~3年に一度、花が終わった直後に剪定を行えばお好みのサイズにコントロールすることもできますが、ある程度広い場所が必要な庭木です。
キンモクセイの仲間4種
白い花と控えめな香りが上品な「ギンモクセイ」
ギンモクセイ
キンモクセイと同じか、少し早い時期から白い花を咲かせるギンモクセイ。香りはキンモクセイほど強くなく、近づくとほんのりと甘く香る程度です。
強すぎる香りが苦手な方や、ホワイトガーデンにおすすめ。樹高はキンモクセイと同じくらい大きくなるため、広い場所に植えましょう。
クリーム色の可憐な花を咲かせる「ウスギモクセイ」
ウスギモクセイ
キンモクセイとギンモクセイの中間のような特徴をもつ、ウスギモクセイ。その名の通り優しい薄黄色(クリーム色)の花を咲かせ、香りの強さも両者の中間程度です。
花の時期や樹高は、キンモクセイやギンモクセイとほぼ同じです。
初冬に白く愛らしい花を咲かせる「ヒイラギ」
ヒイラギ
縁に鋭いトゲのある葉を持ち、節分の魔除けとしてなじみ深いヒイラギ。晩秋から初冬にかけて葉の付け根に白く可憐な小花を咲かせ、キンモクセイに似たほのかな香りを漂わせます。
斑入りの葉は洋風の庭にもよく合い、おしゃれなアクセントとしても活躍。日陰や暑さ寒さにも強く丈夫で育てやすい庭木です。キンモクセイよりも小ぶりで強い剪定にも耐えるため、限られたスペースでもコンパクトに育てられます。
秋に咲く白い花と、爽やかな香りが魅力の「ヒイラギモクセイ」
ヒイラギモクセイ
ギンモクセイとヒイラギの交雑種と言われているヒイラギモクセイ。キンモクセイが咲き終わるころから白い花を咲かせ、キンモクセイの仲間らしいほのかな良い香りを周囲に漂わせます。
ヒイラギの血を引いているため葉の縁にトゲがありますが、ヒイラギほど鋭くはありません。刈り込みに強いため、お好みの高さや形に整えやすいのが大きなメリットです。
キンモクセイの仲間の庭木で秋の香りを楽しもう
秋に甘い香りを漂わせるキンモクセイの仲間たちは、お花を見るだけでなく、香りを通して季節の移ろいを感じさせてくれる庭木です。
花の色や香りの強さ、葉の形、そしてお庭の広さや用途に合わせて選ぶことで、より愛着のあるお庭づくりが叶います。
お庭でキンモクセイの香りを楽しみたい方は、この記事を参考に、お庭や好みに合ったキンモクセイの仲間を植えてみてくださいね。
今回は、秋にいい香りの花を咲かせるキンモクセイとその仲間を紹介しました。
とくにヒイラギは、小さな庭や玄関先の小さなスペースでも育てやすく、斑入り葉などおしゃれな品種もあるため、現代の住宅にも取り入れやすいのではないでしょうか。
キンモクセイの仲間は、花がたくさん咲いたら、小さな巾着袋などに花を入れて香りを持ち運べるのも楽しみのひとつ。
お庭や公園などで、秋らしい花の香りを楽しんでみてくださいね。
樹木医、1級造園施工管理技士。テーマパークの植栽管理業務に7年間従事し、植物のメンテナンスや樹木診断、空間演出に携わる。現在はくらしとお金の経済メディア「LIMO」にてガーデニングおよびアウトドア分野の記事執筆・監修を担当。