実家じまいとは?手順・使える補助金までわかりやすく解説
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実家じまいとは?手順・使える補助金までわかりやすく解説

相続登記の期限や空き家のリスクも含めて、今から知っておきたいポイント

執筆者中井 里穂LIMO&ホーム編集部記者
14:00
実家じまいとは?手順・使える補助金までわかりやすく解説
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この記事はここがポイント

  • 相続登記は令和6年4月1日義務化。未完了で10万円以下の過料の可能性。
  • 改正空家法による管理不全空家等への勧告、固定資産税増額のリスク。
  • 実家じまいは家財整理・相続・売却など多岐にわたり、自治体補助金の活用も検討項目。

親が高齢になったり、実家が空き家になったりすると、「実家じまい」という言葉を耳にする機会が増えてきます。

とはいえ、片付け・相続・解体・売却など関わる範囲が広く、何から手をつければよいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、実家じまいの意味と大まかな手順、費用や補助金の目安、放置した場合に注意したいリスクまで、順を追って整理していきます。

私は制度や手続きは「知っているかどうか」で対応が大きく変わることを実感してきました。数字や制度は2026年時点の情報として紹介しますので、実際の手続きの際は必ず公式情報や専門家で最新の内容をご確認ください。

制度の基礎を学んできた身としても、実家じまいは片付けや仏壇の扱いだけでなく、相続人同士の話し合いや相続登記の手続き、放置したときの空き家対策まで絡んでくる、思っていた以上に幅広いテーマだと感じています。今回は、実家じまいの大まかな手順から費用や補助金の目安、放置した場合に注意したいリスク、お金が十分にない場合の選択肢まで、順を追って整理しましたので、ぜひ参考にしていただければと思います。

実家じまいとは何を指すのか

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「実家じまい」は法律で定められた正式な用語ではなく、親が住まなくなった実家を、片付け・仏壇位牌の扱い・相続の手続き・解体や売却、賃貸への転用といった形で整理していく一連の取り組みを指す言葉として使われています。

家財や思い出の品の片付けだけでなく、「誰が家を相続するのか」という権利関係の整理や、空き家として放置しないための判断まで、複数の要素が絡み合うのが特徴です。

特定の解体業者や不動産業者の利用を急いで決める必要はなく、まずは全体の流れを把握することから始めるとよいでしょう。

実家じまいの手順の目安

実家じまいは、おおむね次のような流れで進めることになります。

  • ステップ①:家財・仏壇位牌の片付け — 生活用品や思い出の品を仕分けます。仏壇や位牌がある場合は、菩提寺や仏具店に閉眼供養(魂抜き)の相談をしておくと、後の解体や処分がスムーズになります。
  • ステップ②:相続人・権利関係の確認 — 実家の名義がどうなっているか、相続人が複数いないかを確認します。
  • ステップ③:相続登記の手続き — 不動産を相続で取得した場合は、相続登記の申請が必要です(詳細は後述)。
  • ステップ④:活用方針の決定 — 解体して更地にする、売却する、賃貸に出す、空き家バンクに登録するなど、今後の使い方を決めます。
  • ステップ⑤:必要な届出・契約の実行 — 決めた方針に沿って、解体業者との契約や自治体への届出などを進めます。

複数の相続人がいる場合、一人で話を進めてしまうと後々のトラブルにつながりやすいため、方針決定の前に関係者で話し合っておくことが望ましいといえます。

費用は業者や自治体窓口に確認を

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実家じまいにかかる費用は、家の広さや立地、家財の量によって大きく変わります。

一般的には、家財の片付け、仏壇の閉眼供養、建物の解体といった項目ごとに費用が発生し、いずれも2026年時点の目安として、業者の見積りや自治体窓口で個別に確認することをおすすめします。

特定の業者名を挙げての比較は避け、複数社から見積りを取って内容を確認する姿勢が大切です。

使える補助金の例

自治体によっては、空き家の解体費用を補助する制度を設けています。

一例として、日立市では「空き家解体補助金(利活用型)」(令和8年度版)があり、1981年5月31日以前に建築された戸建て・併用住宅(延べ床面積50平方メートル以上、1年以上空き家)を対象に、補助対象経費の3分の1(上限50万円)が補助されます。

申請者1人につき1回限りで、解体工事は市内事業者との契約が必須とされています。

このような補助金は、実施の有無・補助率・上限額が自治体ごとに異なります。実家がある自治体の窓口に、対象条件や申請期限を個別に確認することが欠かせません。

放置した場合に注意したいリスク

実家を空き家のまま放置すると、次のようなリスクが生じ得る点に注意が必要です。

国土交通省によると、2023年12月13日に施行された改正空家法により、放置すれば「特定空家等」になるおそれがある空き家を「管理不全空家等」として、市区町村が指導・勧告できるようになりました。

勧告を受けると、固定資産税の住宅用地特例が解除され、税額が上がる可能性があります。

なお、管理不全空家等の段階では命令・過料の規定はなく、状態がさらに悪化して「特定空家等」に該当した場合には、勧告に続く市区町村長の命令に従わないと50万円以下の過料が科されるおそれがあります。

また、相続によって不動産を取得した場合、相続登記の申請が法律上の義務になっています。

法務省によると、この義務化は令和6年4月1日に施行され、施行前に発生した相続であっても対象となり、令和9年3月31日まで(それ以降に相続を知った場合はその日から3年以内)に手続きが必要です。

正当な理由なく相続登記をしない場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。

すぐに遺産分割の話し合いがまとまらない場合には、法務局に相続人であることを申し出る「相続人申告登記」の制度を利用することで、期限内の義務を果たしたとみなされる仕組みもあります。

やってはいけない失敗

実家じまいでよくある失敗として、次のような点が挙げられます。

  • 相続登記の手続きを先延ばしにしてしまう
  • 遺品や仏壇を相続人の一人が独断で処分し、親族間のトラブルに発展する
  • 複数の相続人がいるにもかかわらず、合意を取らずに解体や売却を進めてしまう

いずれも「知らなかった」「急いでいた」ことがきっかけになりやすいため、早めに全体の流れを把握し、関係者と情報を共有しておくことが失敗を避ける近道といえるでしょう。

お金が十分にない場合の選択肢

まとまった費用を用意するのが難しい場合も、選択肢がないわけではありません。前述の自治体の補助金制度を確認するほか、解体せずに賃貸に出す、空き家バンクへの登録を検討するといった方法もあります。

どの方法が向いているかは家の状態や立地によって異なるため、自治体の空き家相談窓口に早めに相談してみるとよいでしょう。

まとめ

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実家じまいは、片付けから相続手続き、その後の活用方針まで幅広い工程を含む取り組みです。

相続登記の義務化や空家法に基づく行政の措置など、放置することで生じるリスクを踏まえたうえで、早めに全体の流れをつかんでおくことが、負担を抑えながら進めるポイントになります。

ご自宅の状況に合わせて、無理のない範囲から一歩ずつ進めてみてください。

中井 里穂
執筆者中井 里穂LIMO&ホーム編集部記者株式会社モニクルリサーチ

実家じまいというと片付けのイメージが強いですが、この記事で紹介した内容は「片付け」よりもむしろ「手続き」の比重が大きいテーマだと感じました。仏壇の閉眼供養や家財の仕分けといった心情面の整理と、相続人・名義の確認という権利面の整理を、同時並行で進めなければならない点に、実家じまいならではの難しさがあると思います。

なかでも印象に残ったのは、相続登記の申請義務化についての部分です。令和6年4月に施行されたこの制度は、施行前に発生した相続にもさかのぼって適用され、正当な理由なく期限内に手続きをしないと過料が科されるおそれがあるとのことでした。すぐに相続人同士の話し合いがまとまらない場合には「相続人申告登記」という制度を利用することで、期限内の義務を果たしたとみなせる仕組みがあるという点も、知っておくと安心できる情報だと感じます。あわせて、令和5年施行の改正空家法により、空き家を放置すると「管理不全空家等」として自治体の指導・勧告の対象になり、固定資産税の負担が増える可能性がある点や、自治体によっては解体費用の補助金が用意されている場合がある点も、実家の今後を考えるうえで押さえておきたいポイントとして書かせていただきました。

また、記事でも触れたように、複数の相続人がいるにもかかわらず一人だけで解体や売却の話を進めてしまうと、後になって親族間のトラブルに発展しやすいという点も、制度以前に気をつけておきたいところだと感じます。まとまった費用がすぐに用意できない場合でも、解体を急がず賃貸に出す、空き家バンクに登録するといった選択肢があるという点は、気持ちの面でも余裕を持てる情報ではないかと思います。

いずれの制度も、対象条件や補助率、申請期限は自治体や個々の状況によって異なりますので、今回の記事はあくまで執筆時点の目安としてお読みいただき、実際に手続きを検討される際は、法務局やお住まいの自治体の窓口、司法書士・税理士といった専門家に最新の情報を確認しながら、ご自身のペースで進めていただければと思います。

ご利用にあたっての注意

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の解体業者・不動産業者・仏壇処分業者の利用や契約を推奨・勧誘するものではありません。記載の費用・制度は執筆時点(2026年)の目安であり、地域や条件、時期によって異なります。相続登記や空き家に関する制度の最新情報、個別のご事情については、法務局・お住まいの自治体窓口・司法書士・税理士など専門家にご相談のうえ、ご自身の判断で手続きを進めてください。

参考情報

中井 里穂LIMO&ホーム編集部記者株式会社モニクルリサーチ

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