食器収納のコツとは?場所別のアイデアと地震に備える収納の工夫
Towfiqu ahamed barbhuiya/shutterstock.com 
片づけ・そうじ

食器収納のコツとは?場所別のアイデアと地震に備える収納の工夫

シンク下・引き出し別の使い勝手と、地震時の落下・飛散対策まで

執筆者中井 里穂LIMO&ホーム編集部記者
19:00
食器収納のコツとは?場所別のアイデアと地震に備える収納の工夫
Towfiqu ahamed barbhuiya/shutterstock.com 

この記事はここがポイント

  • 食器棚は壁の補強材へ固定し、扉ロックなどで転倒・落下を防ぐ地震対策
  • シンク下の湿気対策、引き出しでの仕切り利用など、収納場所ごとの工夫
  • よく使う食器は中段へ、重ねる・立てるは食器の形や使用頻度に応じた整理術

「食器棚を開けるたびに、どこに何があるか分からなくなる」——キッチンの収納で、こうした悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

シンク下や引き出しなど収納場所が複数に分かれていると、つい詰め込み方が場当たり的になってしまいがちです。

一方で、小さなお子さんがいるご家庭では、取り出しやすさだけでなく「地震のときに食器棚から食器が落ちてこないか」という安全性も気になるところです。

収納場所を見直したいと考えている40代・50代の方からも、「使い勝手の良い収納の基準を知りたい」という声が聞かれます。そこで今回は、場所別の収納の工夫から、重ねる・立てるの使い分け、地震に備える対策まで、順を追ってご紹介します。

書道を通じて、道具や空間の“整え方”に向き合ってきた身としても、食器棚を開けたときの使い勝手は、日頃からつい気になってしまうテーマです。取り出しやすさと安全性は、どちらも見過ごしたくない大切なポイントだと感じています。今回は、シンク下・引き出し・食器棚それぞれの収納の工夫から、重ねる・立てるの使い分け、地震に備える対策まで、順を追ってまとめてご紹介します。

収納場所別の工夫|シンク下・引き出し・食器棚

Grigvovan/shutterstock.com 

食器の収納場所は、吊り戸棚・食器棚・シンク下・引き出しなどに分かれます。場所ごとに気をつけたいポイントが異なります。

  • シンク下:水気や湿気がこもりやすい場所です。除湿剤を併用したり、耐熱・耐水性のある収納ケースを選ぶと、カビや劣化を防ぎやすくなります。鍋やフライパンなど重いものを収納する場合は、開け閉めのたびに取り出しやすいよう、手前に配置するのがおすすめです。
  • 引き出し:仕切りを使って食器同士が直接ぶつからないようにすると、開け閉めの際の破損を防げます。
  • 食器棚・吊り戸棚:奥行きがある場合は、手前と奥で使用頻度を分けると取り出しやすくなります。

いずれの場所も、収納用品にこだわりすぎるより、まずは「どこに何を置くか」を決めることが優先です。100円ショップの整理ボックスや仕切り板など、手頃な収納用品を組み合わせるだけでも、十分に使いやすさは変わります。

使用頻度で分ける収納の考え方

収納全般でよく使われる考え方に、「ゴールデンゾーン」というものがあります。

目線から腰の高さあたりが、もっとも取り出しやすい位置とされ、食器棚では中段がこれに当たります。

よく使うお茶碗やマグカップなどはこの中段に、季節ものや来客用など使用頻度の低い食器は、上段や奥にまとめておくと、日々の使い勝手が上がります。

一人暮らしで収納スペースが限られている場合は、まず「毎日使う食器」を厳選し、その分だけをゴールデンゾーンに置くと、少ない食器でも快適に管理できます。

逆に、いただき物で増えた食器や、デザイン重視で買ったものの出番が少ない食器は、上段や別の収納スペースにまとめておくと、日常使いの場所がすっきりします。

重ねる・立てる収納の使い分け

食器を重ねて収納すると省スペースになりますが、重ねすぎると下の食器が取り出しにくくなり、また一番下の食器に傷がつきやすくなるという難点もあります。同じ形・サイズの食器でまとめて重ねる枚数を控えめにするのが基本です。

一方、お皿を立てて収納する方法は、一枚ずつ取り出しやすいのが利点です。仕切り付きのラックやスタンドを使うと、立てたお皿が倒れにくくなります。

ご自宅の食器の量や形状に応じて、重ねる場所と立てる場所を組み合わせるとよいでしょう。

お皿の収納方法

お皿の収納方法
LIMO&ホーム作成
お皿の収納方法

キャンプなど屋外で使う食器を別に持っている場合は、キッチンの食器とは分けて、専用のケースにまとめておくと管理がしやすくなります。ここでは主に、普段のキッチンで使う食器の収納を中心にご紹介します。

地震に備える食器棚の対策

食器収納を考えるうえで見落としやすいのが、地震への備えです。内閣府の防災情報によると、阪神・淡路大震災では、死亡者の1割、負傷者の46%が家具の転倒によるものだったとされています。食器棚も、こうした家具の転倒・落下対策の対象になります。

同ページによると、家具の固定に最も適した場所は「壁」で、なかでも壁の中にある「間柱」や「胴縁」と呼ばれる補強材の位置に、L型金具などをしっかりビス留めすることが効果的とされています。壁紙の下がすべて頑丈というわけではないため、下地探し用のセンサーなどで補強材の位置を確認してから取り付けるのが基本です。

これに加えて、次のような対策も選択肢になります。

  • 天井と食器棚の間に突っ張り棒を設置し、揺れによる転倒を抑える
  • 食器棚の最下部に「家具転倒防止プレート」を挟み込む
  • 扉が開いて食器が飛び出さないよう、耐震ラッチなどの扉ロックを取り付ける

固定金具を選ぶ際は、薄すぎるものは強い揺れで曲がってしまうことがあるため、金具の厚み・ビスの長さや太さについても製品の説明を確認しておくと安心です。また、壁の中の補強材の位置が分からない場合は、下地探しの専門知識が必要になることもあるため、賃貸住宅などでは管理会社や工事業者に取り付け方法を確認するのも一つの方法です。

いずれの対策も「絶対に安全」というものではなく、複数の対策を組み合わせることで転倒・落下のリスクを下げる、という考え方で取り入れるのが実用的です。

素材別の注意点

ガラス製や陶器製の食器は割れやすいため、重ねる枚数を控えめにし、間に布や緩衝材を挟むといった工夫も有効です。地震対策として食器棚を固定していても、収納の仕方によっては扉を開けた瞬間に食器がずれて落ちることもあるため、日頃の収納の仕方と合わせて見直しておくと安心です。

一人暮らしで食器の数自体が少ない場合は、無理に食器棚を増やさず、引き出し一段や吊り戸棚の一部だけで完結させる方が、管理も地震対策もシンプルになります。家族分の食器を管理するご家庭では、来客用など使用頻度の低い食器をひとまとめにしておくと、日常使いの食器の出し入れがしやすくなります。

食器収納にまつわる小さな疑問

  • お皿を立てて収納するデメリットは?:仕切りやラックがないと倒れやすく、収納する枚数によっては場所を取りやすい点が挙げられます。重ねる収納と組み合わせて、割れやすい大皿だけ立てる、といった使い分けも一つの方法です。
  • 手頃な収納用品はどこで揃えられる?:100円ショップや量販店の仕切り板・ボックスなど、さまざまな価格帯の収納用品があります。まずは今ある食器棚のサイズを測ってから、必要なサイズ・数量を検討すると無駄な買い足しを防げます。

まとめ

Sheila Say/shutterstock.com 

食器収納のポイントを整理しました。

  • 場所別の工夫:シンク下は湿気対策、引き出しは仕切りで破損防止
  • 配置の基準:よく使う食器は中段(ゴールデンゾーン)、使用頻度の低いものは上段・奥へ
  • 重ねる/立てるの使い分け:同じ形でまとめ、重ねすぎない
  • 地震対策:食器棚は壁の補強材にしっかり固定し、扉ロックなども組み合わせる

ご自宅のキッチンの広さや食器の量に合わせて、無理のない範囲から取り入れてみてください。今使っている食器棚を一度すべて出してみると、本当に必要な数や、使っていない食器が見えてきて、収納の見直しがしやすくなります。小さな一歩からでも、日々の家事の負担は着実に減っていくはずです。

中井 里穂
執筆者中井 里穂LIMO&ホーム編集部記者株式会社モニクルリサーチ

今回の記事では、シンク下・引き出し・食器棚といった場所ごとの収納の工夫をご紹介しました。シンク下は湿気がこもりやすいので耐熱・耐水性のある収納ケースを、引き出しは仕切りを使って食器同士がぶつからないようにする、といった基本を押さえておくと、日々の使いやすさがぐっと変わります。「ゴールデンゾーン」という考え方も取り上げましたが、よく使う食器を取り出しやすい中段にまとめ、季節ものや来客用は上段や奥にまとめるというのは、私自身も自宅で意識している配置です。

また、重ねる収納と立てる収納の使い分けについても、それぞれのメリット・注意点を整理しました。同じ形の食器でまとめて重ねすぎない、という工夫は、割れやすい食器を扱ううえでも大切なポイントだと感じています。ガラス製や陶器製の食器は、間に布や緩衝材を挟むといった一手間で、日常的に割ってしまうリスクを減らせるように思います。地震に備える食器棚の固定方法についても、内閣府の資料を参照しながら、壁の補強材である間柱・胴縁を使った固定の考え方や、扉ロック・転倒防止プレートといった具体的な選択肢をお伝えしています。

食器の使いやすさと安全性は、どちらも一度整えてしまえば長く効果が続くものです。一人暮らしで食器の数が少ない方も、家族分をまとめて管理しているご家庭も、まずは今の食器棚を一度すべて出して見直すところから始めてみると、必要な収納の形が見えやすくなります。日々の家事の負担を少しでも減らせるよう、この記事を参考に、ご自宅の食器棚を少しずつ見直してみていただけたら嬉しいです。

ご利用にあたっての注意

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の商品・サービス・業者の購入を推奨・勧誘するものではありません。地震対策として紹介した固定方法は、住宅の構造や設置状況によって効果が異なり、絶対的な安全を保証するものではありません。実際の取り付けにあたっては、製品の取扱説明書や公式情報を確認し、必要に応じて専門の事業者にもご相談のうえ、ご自身の判断で行ってください。

参考情報

中井 里穂LIMO&ホーム編集部記者株式会社モニクルリサーチ

関連タグ